カリキュラム
私は4ヶ月間の職業訓練校に通っていたのですが、
まずはカリキュラムについてざっくりお話ししたいと思います。
Webデザイナー職業訓練1ヶ月目
最初の1〜2週間は座学だったので、Webデザインについては学びませんでした。
具体的にはネットワークやWeb関連の知識、著作権、色彩などについて学びました。
また職業訓練のゴールは"就職"なので、
就職にまつわる授業も定期的にありました。
正直パソコンもそんなに触らないので、いつからWebデザインを学べるんだろうと思っていました(笑)
3週目あたりくらいから徐々にパソコンを使い始めます。
Web業界の用語で「ワイヤーフレーム」と言って、
Webサイトの構成を決める重要な設計図があるのですが、
デザインに入る前にまずページレイアウト制作を学ぶ授業もありました。
Webデザイナー職業訓練2ヶ月目
事前に訓練校の指定で購入したテキストに沿って、
デザインソフトの操作を学んでいきました。
順番としては、Illustrator→Photoshopの順で学びました。
時間がそんなになく、結構さくさく進んでいくので、
私の場合は休み時間や放課後は復習しないとついていくのが難しかったです。
ここら辺から、
- 午前は「デザインソフト操作」
- 午後は「コーディング」
といったように午前と午後でそれぞれ別の分野を学んでいきました。
デザインソフトの基本操作が学び終わると、
自分で名刺デザインを作る時間があったりしました。
コーディングについても基本テキストに沿って学んでいきますが、
私の講師の方はわりと事前にお手製の課題を準備してくれていて、
実践式の授業をしてくれることが多かったです。
私は独学で勉強していたこともあって、なんとかついていけましたが、
結構コーディングで苦戦している人が多かった印象です。
ここら辺で、クラスメートの中では、
私はデザインの方が興味あるな〜
私はデザインよりコーディングの方が好きかも
といったように興味のある分野が分かれてくる傾向が出てきました。
Webデザイナー職業訓練3ヶ月目
2、3日のレベルですが、JavaScript(といってもほとんどjQuery)をおまけ程度に学びました。
JavaScriptはプログラミング言語なので、
ある程度経験がない人だと理解は難しいと思います。
実際にクラスメートの中でも頭の上に「?」が浮かんでいる人がほとんどでした・・
その後はポートフォリオ制作を行う授業があったり、
実制作の期間に入っていきました。
実制作とは、クライアントワークで、学校が本当のクライアントを準備してくれ、
Webサイト企画〜デザイン〜コーディング〜プレゼン〜サイト公開
までのすべての一連の流れを経験するというものでした。
ただ3ヶ月目にも入ってくると、就職活動を本格的に始めないといけなくなる時期なので、
- ポートフォリオ制作
- クライアントワーク
- 就職活動
の3つを同時進行で進めないといけなかったので、結構大変でした。
面接で授業に来れない人(学校的にOK)もちらほら出てきていました。
Webデザイナー職業訓練4ヶ月目
最終月は企業実習の期間になります。
(この時点で少数でしたが内定が決まった人が出てきました。)
企業実習では、実際に受け入れ先の企業に行って、お仕事を経験させてもらいます。
実習先は学校と提携を結んでいるいくつかの候補の中から、自分で選びました。
定員や一応書類審査もあるので、必ずしも第一希望に行けるとは限らなかったです。
実習先ではデザインの仕事とかやらせてもらえるのかな、と期待していましたが、
やはり2〜3週間ちょっくらお邪魔する訓練生には大事な仕事を与えられるわけもなく、
業務の割合的には、事務作業5割、コーディング3割、デザイン2割くらいな感じでした。
ですが就職する前に未経験の人間が、実際の現場を経験できることなんて
ほとんどないと思うので、とても良い機会をいただけたなと思います。
学べたこと
Webサイト制作の全体フロー
これはカリキュラムでいう「クライアントワーク」で学ぶことができました。
Webサイトの設計・企画
デザイン制作
コーディング
Webサイト公開作業
という一連の工程を経験できました。
最終的に就職する際は、「Webデザイナー」「Webコーダー」「Webディレクター」など
職種に分かれて分業することが多いのですが、
やはりWebサイト制作の全体像を知っておくことは非常に重要になります。
Webデザイナー養成の職業訓練とは言いつつ、こういった制作過程を学ぶことができて良かったです。
PhotoshopとIllustratorの基本操作
あまりデザインに詳しくない方でも、ソフト名を聞いたことがある方は多いのではないでしょうか?
職業訓練ではPhotoshopとIllustratorの基本的な操作から使い方まで、一から教えてくれます。
もちろん短期間なので全て学べたとは言えませんが、
主要なことは学べたと思うので本当に今でも役立っています。
学べたこと具体例いくつか
- デザインソフトの基本操作
- ソフト上で絵を描く
- 簡単なロゴやバナー作成
- 画像加工処理(人物を消したり、色味を変えたり、合成したりなど)
HTML・CSS・jQuery
HTML・CSS・jQueryという言葉は聞いたことあるでしょうか。
どれもWebサイトを作る上では欠かせないものになります。
プログラミングと巷で言われていることもありますが、
主にコードを書く作業です。
私は今Web制作のエンジニアとして働いているので、
そういった視点から振り返ってみると、
職業訓練で習ったことは、本当に基礎の基礎でしかないと思います。
訓練校で習ったことだけだと、とっても簡素なサイトしか作れないので、
自分で努力して勉強を行わないと正直現場で働けるレベルには到達しないと思います。
もしこの中でエンジニアになりたいと考えている方がいれば、
エンジニアに特化したスクールに通うことを検討されても良いかもしれません。
学べたこと具体例いくつか
- 基礎中の基礎のHTML・CSS
- (jQueryはほぼ学べなかった)
- レスポンシブコーディング少し
- アニメーション少し
学べなかったこと
Webデザイン知識
残念ながらWebデザイン職業訓練とい言いながら、
「Webデザイン知識」を学ぶことはできませんでした。
どういうことかというと、
あくまでも学べたことはデザインソフトの操作や使い方であって、
デザイン力が上がった訳ではなかったということです。
私の運が悪かっただけかもしれませんが、
教えてくれた講師の方はデザイナーではなく、訓練校で働いている常勤の方でした。
なので授業の中でも、デザイン添削などの時間はありませんでしたし、
こうするともっと良いWebデザインが作れる、などのアドバイスがありませんでした。
つまりWebデザインの知識を教わる機会がありませんでした。
当時はソフトの使い方を習得するだけでも精一杯だったので、
そこまで頭が回っていなかったのが正直なところですが、
振り返ってみるとWebデザインの知識は得られなかったなと思っています。
もし職業訓練に通うことを検討されている方は、
参考までに講師の経歴も確認した方が良いかもしれません・・!
実務レベルのコーディング知識
これは2-3項でも書いた通りになりますが、
職業訓練で学べることは、基礎中の基礎のことなので、
職業訓練を終えた人がバリバリ現場でコードをかけるかと言ったら、かなり微妙です。
Webデザイナーという職種であればデザイン制作がほとんどなので、
あまり現場でコードを書くことは多くないかもしれませんが、
もしコーダーを目指している方がいれば、職業訓練では不十分かなと正直思います。
(おしゃれなサイトにあるアニメーションや動きのあるサイトなどはほぼ作るのは難しい・・)
実務レベルのコーディング知識を得ることは難しいですが、基本的な知識は職業訓練でも身に付けられると思いますので、
ご自身の希望に沿って検討していただければ良いのかなと思います。
結論:デザインスキル・実務レベルのコーディングスキルを身に付けたい人には、職業訓練はあまり向いていない
ここまでも述べてきましたが、職業訓練で学べることは沢山ありますが、
- Webデザイン力を身に付けたい
- おしゃれなサイトを作れるようになりたい
- 卒業後すぐ活躍できるようなレベルのデザイン力を身に付けたい
- 卒業後すぐ活躍できるようなレベルのコーディング力を身に付けたい
とお考えの方には職業訓練はあまり向かないかなと個人的に思います。
ただ職業訓練の最大の魅力といえば、「無料」で通うことができる点だと思うので、
高いお金を払ってスクールに通うことを躊躇っている方は、検討されても良いかもしれません。
- 上記4点に加えて
- スキル習得を重視されている方
- 今後WebデザイナーやWebコーダーとして働いていきたいと考えている方
- お金を払っても良いと思っている方
は、最初からスクールに通う方が近道だと思います。
まずは自分に合ったスクールを探してみたり、
無料体験できるところがあれば是非申し込んだりして行動していってください!
応援しています!!